SALON 100_001|本は世界に開く窓



本のことを考えると、時間がいくらあっても足りない。

初めて自分で選んだ本。大切な誰かが贈ってくれた本。心の奥底にしみこんだ本……。今も手元にある本もあれば、どこかに行ってしまった本もある。

数え切れない本たち。それぞれの佇まい、手触り、インクの匂い……。呼び出そうと思えば、全てが不思議とよみがえる。

その記憶だけで十分。たくさんは必要ない。そう思っても、また新しい出会いを求めてしまう。この本は、どの本の隣に置こうか。いつ読もうか。誰に贈ろうか。そんなことを考えながら、店の棚を眺めて回るだけで幸せだ。

本は世界に開く窓。それはやっぱり本当だと思う。たぶん、これからもずっと。